文章を「3」でまとめる―3部構成―

前回、起承転結で文章をまとめようとすると、意外と難しいというお話をしました。

→ブログ「文章の構成と起承転結」はこちら

そこで今回おすすめするのは「3」でまとめる方法です。

あくまで感覚的ですが、3という数字にはおさまりが良い印象があります。
「三度目の正直」や「三人寄れば文殊の知恵」「日本三景」など、ことわざや慣用句に「3」にまつわるものは多くあるのも、そんなおさまりの良さが関係しているのでしょうか。
文章構成も例外ではなく、三つに分けると読み進めやすくなります。
3部構成の例をいくつかご紹介します。

 

序破急

三部構成の有名なものとして「序破急」があります。
本来、雅楽や能楽などの古典芸能用いられるものですが、物事の展開に変化をつける場合の表現として、広く用いられる言葉となりました。
文章構成の意味で使う場合は、次のようにイメージすると良いでしょう。

「序」…導入部(最初のゆっくりとした展開)

「破」…展開部(中盤の変化を表します)

「急」…結末部(クライマックス、速い動きで終結します)

この文章構成は「急」というクライマックスで文章が終わることになります。
結末の意外性が活きる短編小説やミステリー小説には向いていますが、逆に説明や解説の必要なエッセイなどには不向きな構成です。

 

序論・本論・結論

もうひとつの三部構成としては「序論、本論、結論」があります。 

「序論「…最初の「つかみ」として、テーマや目的、事実を提示する。

「本論」…エピソードや主張など書きたいことを展開する。

「結論」…結論ないし結末を述べる(オチをつける)。

序論でつかみ、本論で展開し、結論でまとめるこの形式は、エッセイや随筆などで良く用いられます。
問題提起から結論まで順に進行するので、文章としても分かりやすい構成になります。
また、結論を先に述べる論文や論説文などの場合は、まず結論を述べ、本論でその根拠を展開し、結論を最後にもう一度述べる形式になります。 

執筆する原稿の内容によって、相応しい文章の構成は異なります。
お考えの作品に応じた、最適な文章構成をご提案します。
是非お気軽にご相談ください。

関連リンク

・文章の構成と起承転結

・段落の役割

・「見出し」の役割