文字もの自費出版

自分史・エッセイ・句歌集・小説

以前は著者により自主制作された本は私家版と呼ばれていましたが、現在では自費出版という呼び方が主流になっています。

そのなかでも、文章を主体とした自費出版は「文字もの」と呼ばれ、自分史・エッセイ・句歌集・小説・学術書・実用書など、多岐にわたります。

目次

  • 自分史
  • エッセイ
  • 句歌集
  • 小説

自分史

自分史は、「半生記」と「体験記」に分けられます。

「半生記」は、ご誕生から現在までを、時間の流れに沿った構成になります。一方、「体験記」は、ご自身の体験や大きな出来事を主題として構成されます。

原稿の作成にあたっては、まずご自身の年表を作ることをお勧めします。出生、学生時代、就職、結婚、引越等、人生の大きな節目を押さえて、できるだけ詳しい年表をつくると、時間の流れに沿って半生を客観的に振り返ることができます。

また、全体の流れを掴むことで、自分史全体のテーマを決めやすくなります。自分史には様々な表現方法があり、弊社ブログのなかで詳しくご説明しております。ぜひ、ご参照ください。

エッセイ

エッセイとは「日常の出来事や世間の事象に自分の意見や感想を交え、自由な形式で書いたもの」です。これらを、1冊の本にまとめたものは「エッセイ集」と呼びます。

過去のエピソードをエッセイ風にまとめることで、自分史を作ることもできます。この手法は、芸能人の自伝などでもよく見られます。

原稿の書き方

「長文はちょっと荷が重いけど、短い文章なら・・・」という方にエッセイはぴったりです。

エッセイの場合は「まず原稿を書いてみる」ことをお勧めしています。本全体の構成や前後関係などもあまり考えずに、書きたいことから書き進めます。文章量は、1本のエッセイで1,000~2,000字程度(A5判の本で2~4ページ位)もあれば充分です。何本か書いたら、並び順やグループ分けによって構成を考え1冊の本にまとめます。これは「考えてから書く」のではなく「書いてから考える」方法になります。

エッセイ集の構成

エッセイの構成は、インターネットの世界に例えると「ブログ」に近いといえます。ブログは、日々書き記した内容に「タグ」を付けることで、いくつかのグループにまとめることができます。

エッセイの場合も同様で、ある程度文章が書き溜められたらグループ分けを行います。時系列でまとめるのが一般的ですが、テーマ別でまとめても良いでしょう。まとめ方次第で、他に例のない面白い作品に仕上げることもできます。

題材に困ったときは

何を書いていいか考え付かないときは「キーワード連想法」をお勧めします。これは、企画の会議などで行われる「ブレーンストーミング」と「KJ法」を応用したものです。エッセイ風自分史の場合ですと、進め方は次のようになります。

  • 1. キーワードの書き出し
    関連するキーワード(例:「学園祭」「初恋」「転勤」「初仕事」「幼馴染」など)を、思いつく限りできるだけたくさんカードに書き出します。
  • 2. 組み合わせ連想
    書いたカードを並べ変えて組み合わせながら色々と連想することで、エッセイの題材にできる具体的な内容を思い出していきます。

ひとつの出来事を思い出すと、そこから関連して色々と思い出されてくるものです。 忘れていたことを、あれこれ連想するなかで思い出す作業は、意外と楽しいものです。 はじめから文章にしようと思わずに、ゲーム感覚で取り組まれると良いでしょう。

ワンポイントアドバイス

この方法の注意点は、原稿を書き上げた後の見直しをしっかりすることです。「とりあえず書いてみる」という書き方で進めると、年月日や場所などを曖昧なままにしてしまうことがよく起きます。

原稿を書き上げた後で、日記やアルバム等の資料と突き合わせて、内容の正確さを高めることをお勧めします。手元に資料もなく、はっきりした時期が思い出せない場合は、当時の世相や出来事と対比させると、時期の特定がしやすくなります。

詩集/歌集/句集

これまでに書き溜めた詩や短歌、俳句などの作品を、カタチにして残したい、誰かに読んでもらいたい。そうお考えの方には、オリジナルの詩集、歌集、句集を作ることをおすすめします。

ご自身の作品が冊子というカタチになり、他の人に読んでもらうことは、大きな達成感を得られますし、何より、間違いなく良い思い出の品となることでしょう。

詩集

詩集は、文字数に制限がなく自由なところが魅力です。

縦書き、横書き、文字の大きさ、書体、誌面の余白など、読み物としての文章とは異なり、比較的自由に決められます。本を開いた「見開き」の状態でレイアウトすることが一般的ですが、この他にも写真やイラストと連動したデザインをお考えのお客様もおられます。

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歌集、句集

句集や歌集の場合は、1ページに3首(句)を入れる「3首(句)取り」または5首(句)入れる「5首(句)取り」が一般的です。同人結社で作られる作品集の場合は、それぞれの結社で定められたレイアウトで作成される場合もあります。

書体は標準的な明朝体の他、楷書体や行書体のような手書き風の文字も好んで用いられます。

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構成の仕方、原稿のつくり方

すでに書き溜めた作品がある場合が多い詩集や歌集、句集は、そのような構成にするのかが重要です。

構成には、時系列にまとめる、テーマ別にまとめるなどの方法があります。句集の場合は、季語の季節ごとに5部構成(春夏秋冬+正月)、4部構成(春夏秋冬)などがあります。

原稿は手書きのもの、ワードや一太郎などのデータ、どちらの方法でも結構です。弊社で再レイアウトさせて頂き、バランスの良い美しい仕上がりでおつくりします。

小説

自費出版といえば、自分史や体験記を思い浮かべる方も多いと思いますが、小説を自費出版で刊行されるケースも案外あるものです。何より、明治の文豪達が活躍した時代においても、自分の作品を自費で出版することはよく行われていたのですから、歴史ある由緒正しい自費出版ともいえます。

自分の心で創り上げた世界で、自分の考えたキャラクターが活躍する。そこにある楽しさやワクワク感は、格別のものがあることでしょう。最近では、文芸誌の即売会などで自分の作品を発表、販売される方も増えてきました。

ジャンルも様々で、純文学、SF、ファンタジー、怪奇もの、ライトノベルなど、多岐にわたります。入稿方法も様々で、最近では著者自身がワード等でレイアウトを行い、PDFで入稿される場合も増えてきました。

北斗書房は印刷会社が運営母体ですから、もちろんワードやPDFによる入稿にも対応しています。