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モンゴメリと読む『ニュームーンのエミリー』
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分類文学・文学ガイド
【作品紹介】
『赤毛のアン』と双璧をなすモンゴメリの代表作『ニュームーンのエミリー』。主人公のエミリー・バード・スターは作者の分身とも言われている。近年、死後50年近く封印されていた『モンゴメリの日記』が刊行されたことにより、『エミリー』をモンゴメリ自身の人生と照らし合わせて読むことが可能になった。本書は、『モンゴメリの日記』の読者の視点から、『エミリー』の再評価を試みたものであり、『エミリー』出版当時の読者には想像もつかなかった、モンゴメリの日記にかける思いが明らかになるだろう。
【著者の言葉(「はじめに」より抜粋)】
モンゴメリは『エミリー』を自らの作品の中の最高傑作と自負している。確かに、周到に練られた作品である。ストーリーはエミリーの亡き父への手紙形式で展開するが、冒頭からミステリーが仕組まれていて、最後にその謎が解かれる。その複雑な構造と多彩な登場人物のゆえに、作品を一章一章、丁寧に読み込むことが、真の作品理解につながるだろう。そこで本書は、見開きの左ページに各章のストーリー、右ページには各章にまつわるトピックを『赤毛のアン』や『モンゴメリの日記』から得られる情報に照らして解説している。時折、筆者のカナダ留学やプリンス・エドワード島を訪ねた体験談なども織り交ぜている。さらに『ニュームーンのエミリー』の原書に少しでも触れてほしいと願って、各章に原書の一節とその私訳を載せた。
本書が、これから『ニュームーンのエミリー』を読む読者にはガイドブックとして、すでに『エミリー』に親しんでおられる読者には、作品をより深く味わう一冊として役たてば幸いである。
【著者略歴】
- 東京都出身
- 立教大学大学院(英米文学専攻)修了
- 元トロント公共図書館「少年少女の家」司書
- 岡山県立大学名誉教授
- 分類
- 文学・文学ガイド
- 表題
- モンゴメリと読む『ニュームーンのエミリー』
- 執筆者
- 桂 宥子
- 版型
- A4
- 頁数
- 78頁
- 発行日
- ISBN
- 978-4-89467-525-4
- 価格
- 2200円(税込)