自費出版と校閲 その2
前回のブログでは、商業出版と自費出版の校閲の違いを簡単にご説明しました。
では、自費出版では具体的にどのような校閲を行うのでしょうか。
校閲の内容は多岐にわたりますが、大きく3つにまとめられます。
1.日本語の文章としての誤り
2.事実関係の誤り
3.内容の矛盾
1.日本語の文章としての誤り
原稿の誤字や脱字、助詞の誤り、主語と述語の整合性など、日本語の文章としての正しさや読みやすさをチェックします。
日本語として正しい文章は、必然的に読みやすく分かりやすい文章になります。
その意味では「エコノミック・アテンション」に通じるところもあります。
代表的なチェックポイントは次のとおりです。
(1)漢字の間違い
誤字脱字の代表的なものですが、原稿をパソコンで執筆されるケースが増えるにつれて文字を打ち込む際の誤変換による漢字の間違いが増えています。
(2)送り仮名の間違い
漢字の間違いとは逆に、パソコン執筆が増えるにつれてこの間違いは減ってきたように思います。
ご参考までに、間違えやすい送り仮名を挙げてみました。
・陥る(おちい‐る) ・費やす(つい‐やす) ・哀れむ(あわ‐れむ)
・妨げる(さまた‐げる) ・被る(こうむ‐る) ・試みる(こころ‐みる)
・確かめる(たし‐かめる)・潔い(いさぎよ‐い)・危ない(あぶ‐ない)
・恥ずかしい(は‐ずかしい)・必ず(かなら‐ず)
(3)助詞の間違い
いわゆる「てにおは」の使い方がこれにあたります。文法上の誤り以外に、間違いではなくても文脈上より相応しい助詞に変えることも含まれます。
(4)常体と敬体の混在
「だ・である」の常体と、「です・ます」の敬体があり、一連の文章を通じて文体を統一することが原則です。
常体または敬体どちらかに統一するために、文体の混在がないかをチェックします。
(5)形式名刺
「形式名詞」とは、修飾する言葉の後ろに付く名詞です。普通の名詞と異なり、実質的な「モノ」としての意味は薄れていますので、通常は平仮名で表記します。
・時 → とき ・事 → こと ・物 → もの ・方 → ほう ・所 → ところ
・為 → ため ・程 → ほど ・間 → あいだ ・訳 → わけ ・様 → よう
・度 → たび ・毎 → ごと ・筈 → はず ・迄 → まで
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