自分史いろいろ ― その5 画集/写真集/絵日記として
水彩画や油絵、イラストを趣味とされる方、あるいは写真を趣味とされる方は、画集や写真集、あるいは絵日記として自分史をまとめるのもひとつの方法です。
画や写真には、文章とはまた違った伝達力があります。
たとえ文章で伝えきれないことでも、1枚の絵や写真が雄弁に物語ることがあります。
幼少期の故郷の風景や日常の一コマを絵や写真にして、本文の挿し絵的に用いるのも良いでしょうし、もっと思い切って、画集や写真集のような作り方にすることもできます。
このスタイルは滞在記や体験記など、時間や空間をやや限定した自分史に適しています。
画集や写真集的な自分史づくりをお考えの場合は、本の大きさに工夫が必要です。
A5判やB6判など、自分史でよく用いられる本の大きさでは図版の扱いも小さくなってしまいます。
挿し絵としての扱いならそれでも良いのかもしれませんが、絵や写真を主役にするのなら、せっかくの作品が少々勿体ないように思います。
とはいえ、本を大きくすると文章を読む本としては大きすぎて読みづらい本になります。
また本が大きくなると、印刷代や用紙代などの費用も増えます。
大きさとは別に「いかに絵や写真をレイアウトするのか」という問題もあります。
通常、本は縦に長い長方形なのですが、掲載する絵や写真が必ず縦長とは限りません。
そこに横長の写真を目いっぱい入れても、上下に大きな余白が生じてしまいます。
このあたりは、ご希望の完成イメージとご予算との兼ね合いになります。
出版社と相談しながらお決めになることをお勧めします。
北斗書房では、この様な場合「正方形の本」をお勧めしています。
正方形にしますと、縦横どちらの図版をレイアウトしても、それほど余白が目立たなくなります。
少し紙にムダが生じますが、収まりの良い本に仕上げることができます。
大きさは、大きさと持ちやすさのバランスを考慮すると、18センチ位がおすすめです。
写真の本は自分史ではありませんが、水彩画とエッセイをまとめた本です。
『続 慈眼洞画文帳』 本の紹介はこちら
https://hokutoshobo.jp/book/genre/others/989/
本のタイトルの通り「画文帳」の名にふさわしい本です。
この本も、18センチ四方の正方形にすることで、絵も文章もバランス良く収めることができました。
これもまた、特技を活かした自分史のひとつです。